中学受験・算数 虎の巻

偏差値アップのプロフェッショナル、サクセス塾長・川添望のコラムです。
四半世紀にわたる算数指導で培ってきた知識・経験をもとに、成績をアップさせるヒントを伝授いたします。
このコラムが皆様の成績アップの一助となれば幸いです。

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絶対に妥協してはいけないこと

中学受験の勉強で、「絶対に手を抜いてはいけないこと」がいくつかあります。

その1は、どなたにでも理解して頂けることだと思いますが、「漢字の読み書き」と「言葉(ボキャブラリー)を増やすこと」と、「計算力をつける」ことです。

ところで、あえて私がここで申し上げる理由は、普通のペース・量では中学受験の準備としては不充分だからです。検定教科書(学校)のカリキュラムの1〜2年分は先に進み、リードしておきたいところです。その位の進度が受験勉強においては普通といってよいでしょう。それより遅いと、勉強時間がそれら基礎訓練(漢字・語句の意味・計算)に取られすぎ、より進んだ勉強のために時間を割きづらいのです。

では、具体策。

[最善策]低学年のうちに検定教科書の内容をすべて終える。

[次善策]もう受験勉強に入ってしまった新4年生以上の学年では、「塾・学校の漢字」「語句の意味」「計算」は完璧に出来るようにする(小テストや週例テストの漢字・計算は満点を取る)のはもちろん、それとは別の問題集を必ず毎日30分位ずつ家で学習し、少しずつ先行してゆく。「必ず毎日」というところがミソです。 「継続は力なり」です。

いずれの場合にも、難易度的に無理してはいけません。
実力にあった段階のものをやらなければ、後々まで非常に効率の悪いことになります。

ではその基準。
いかなる学年であろうと、「正答率7〜8割」の問題をやります。どのような学習においても、正答率7割程度の問題を解くのが学習効率がよいでしょう。しかし計算や漢字はきわめて重要なので、8〜9割程度の正答率のものでもよいでしょう。特に自信を失っている場合には、正答率の高いものからスタートしましょう。

私の経験では、例えば4年生が2年生の漢字から復習するのは結構よくあることで、そんなことでいっさい躊躇(ちゅうちょ)してはいけません。(もちろん1年生からでもよいし、6年生であっても2年生からやる場合も結構あります!)
だからこそ、低学年のうちに終わらせておいた方がよいのです。
ボキャブラリーや読める字を増やしたり、計算に不安がない状態にしておくことは、教科書を読んだり、文章題を考えたりする純粋な思考力を大いに助け、考える能力を高めるのです。
逆に言えば、言葉を知らなかったり、計算が出来なかったりすれば、問題を解く上ですさまじいハンディキャップとなります。

多くの受験生が、受験勉強とともにそれらのトレーニングを行うことになっていますが、もったいないことだと思うのです。
「やりさえすれば出来るようになること」を、早めに終えておけば、もっと思考力をのばせたのに…といつも思います。